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エコロジーなモノレールがまた消える

更新日:2019年12月13日

日本最古のモノレール路線、運転休止

 IT・制作特課のH.Aです。

 日本初の交通モノレールとして1957年に開業した上野動物園内を走るモノレールが2019年10月31日をもって運転休止となりました。このモノレールは東京都交通局上野懸垂線とよばれる路線を走る、遊戯施設としてでなはなく、鉄道事業法に基づく立派な交通機関としてのモノレールでした。

この40形⾞両は11⽉1⽇から24⽇まで、東園駅で展⽰されています。

 現在の車両の老朽化が原因のようです。このモノレールは片腕懸垂式と呼ばれるもので、日本ではこの上野動物園にしかない方式です。今後もし運行を再開するならば、車両の新造が必要で、かなりの費用(日本車輌製造(日本車両)が出した見積もり額は18億円)がかかるとの事。乗車時間わずか1分半ほどの距離です。実は黒字路線だったこのモノレールも、さすがにそこまでの収益は上げていないということなのかもしれません。


 しかし実際に乗ってみて分かったのですが、このロケーションを簡単に手離すのはどうかと思いました。

 現在、上野動物園では新しいパンダ舎(「パンダのふるさとゾーン」(仮称))を建設中です。モノレールの路線は、ちょうどこの新パンダ舎を上から敷地内の様子をぐるりと回って見渡すことが出来るのです。存続すれば間違いなく長蛇の列となると思うのですが。

建築中の新パンダ舎。この角度からパンダを観ることは、幻に終わってしまうのかもしれません。
今度のパンダ舎は今までの2倍近い広さがあるようです。新たな入居者の可能性もある?

 モノレールよりエコロジーな乗り物に代行される可能性はあります。どちらにしてもSDGsの目標11『住み続けられるまちづくりを』のターゲットにもあるような、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムのアクセスが提供されることを望みます。



 実験的な側面もあった路線らしいですが、昔から当たり前にあった物、当たり前だった風景が失われてしまう事には悲しいです。何とか復活をしてほしいと思いました。

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